法人税
交際費と会議費との違いは?会議費をざっくり理解する
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取引先との打ち合わせで出した飲み物やお弁当は、「会議費」でしょうか、それとも「交際費」でしょうか。交際費から除かれる会議費の判断のポイントを解説します。
この記事のポイント
- 会議に関連して出す茶菓や弁当など、通常の昼食程度の費用は、交際費ではなく会議費になります。
- 会議の実態があること、会議を行う通常の場所であること、通常の昼食の程度を超えないことがポイントです。
- 「誰と、何の打ち合わせか」を記録しておくことが大切です。
なぜ交際費と迷うのか
税務上の交際費に当たるかどうかは、次の3つで判断します。
- 支出の相手が「事業に関係のある人」であること
- 目的が、その人との親睦や、取引を円滑に進めるためであること
- 接待、供応(飲食でもてなすこと)、慰安、贈答などの行為であること
ただ、この基準だけで判断すると、たとえば新商品の見本品を得意先に配る場合も、3つすべてに当てはまってしまいます。実際には、見本品の提供は通達で交際費から除かれています。このように、交際費の判断には、個別のルールを知っておく必要があります。
交際費にならない「会議費」とは
法令では、「会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用」は、交際費から除くとされています(租税特別措置法施行令第37条の5第2項第2号)。
さらに、通達で次のように定められています。
租税特別措置法関係通達61の4(1)-21(会議に関連して通常要する費用の例示)
会議に際して社内又は通常会議を行う場所において通常供与される昼食の程度を超えない飲食物等の接待に要する費用は、原則として措置法令第37条の5第2項第2号に規定する「会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用」に該当するものとする。
(注)1 会議には、来客との商談、打合せ等が含まれる。
2 本文の取扱いは、その1人当たりの費用の金額が措置法令第37条の5第1項に定める金額を超える場合であっても、適用があることに留意する。
ここから、会議費になるポイントは次の3つです。
1. 会議であること
会議費なので、会議の実態があることが前提です。通達では、会議には来客との商談や打ち合わせも含まれるとされています。
業務に関する話し合いが中心であれば会議費、飲食が中心で仕事の話はついで、という場合は交際費になります。
2. 社内や、通常会議を行う場所であること
社内のほか、貸会議室などが当たります。打ち合わせも会議に含まれるので、カフェやファミリーレストランなど、一般的に打ち合わせをする場所も含まれると考えられます。
「うちはいつも居酒屋で会議をしている」という場合はどうでしょうか。ここでいう「通常」は世間一般の感覚なので、飲食がメインの居酒屋などでは、会議費とするのは難しいでしょう。
3. 通常の昼食の程度を超えないこと
通常の昼食程度の費用であれば会議費になります。上の通達の(注)2にあるとおり、1人あたりの金額が、交際費から除外できる飲食費の基準額(10,000円。2024年3月31日までの支出は5,000円)を超えていても、会議費の要件を満たせば交際費にはなりません。
ただし、だからといって会議の実態があれば上限なくいくら使ってもよい、と考えるべきではありません。ホテルでの会議など、場所によっては食事が高くなることもある、という程度に考えておくのがよいでしょう。
よくある質問
夕方の会議で出す夕食も、会議費にできますか?
通達では「昼食の程度」とされていますが、早朝や夕方の会議で出す食事でも、会議の実態があり、通常の程度の食事であれば問題ありません。
社員だけのランチミーティングも、会議費でよいですか?
会議費の要件を満たせば会議費になります。ただ、ランチミーティングは、食事のついでに打ち合わせをする、ということが多いのではないでしょうか。その場合は、会議費ではなく、交際費や給与とされる可能性もあります。
会議の記録を残しておく
会議では議事録を作ることもありますが、ちょっとした打ち合わせでは、記録を残していないことが多いと思います。そうすると、あとで領収書を見ても、交際費なのか会議費なのか判断できません。
税務調査で説明できるように、「誰と」「何の打ち合わせだったか」がわかるメモを残したり、会計ソフトに記録したりしておきましょう。freee会計なら、取引のメモ欄に書いておくと便利です。
交際費になると何が問題?
資本金1億円以下の中小企業であれば、交際費は年間800万円まで損金にできます。年間800万円も交際費を使う会社は多くないので、会議費が交際費とされても、法人税への影響はほとんどないでしょう。
ただし、業務との関係が説明できない飲食は、交際費ではなく役員への給与とされるおそれもあります。従業員との飲食については「従業員等の飲み福利厚生費で大丈夫?」、広告宣伝費との違いについては「広告宣伝費も交際費になる?」で解説しています。
※記事の内容は、更新日時点の法令にもとづいています。実際の判断は、個別の状況によって変わることがあります。