今回は、過去の確定申告書等をどこかへ紛失してしまった場合などで利用できる「申告書等閲覧サービス」についてご説明させていただきます。
目次
申告書等閲覧サービスとは?
あくまで申告書等を作成するためのサービスなので、閲覧できるのは申告者本人か代理人に限られます。
閲覧できる税金の種類は?
閲覧できるのは下記の書類となります。
閲覧サービスの対象文書
・所得税及び復興特別所得税申告書
・法人税及び地方法人税申告書
・復興特別法人税申告書
・消費税及び地方消費税申告書
・相続税申告書
・贈与税申告書
・酒税納税申告書
・間接諸税の申告書
・各種申請書、届出書、請求書、報告書等
・上記申告書等に添付して提出された書類(青色申告決算書など)
手数料は?
必要な手続きは?
申請の時にどんな書類が必要なんだ?
本人申請の場合
閲覧申請をする場合の本人確認書類
下記のいずれかの書類を窓口で提示します。
①運転免許証
②健康保険等の被保険者証
③個人番号カード
④住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)第30条の44第1項に規定する住民基本台帳カード
⑤出入国管理及び難民認定法(昭和26年政令第319号)第19条の3に規定する在留カード
⑥日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法(平成3年法律第71号)第7条第1項に規定する特別永住者証明書
⑦上記①から⑥以外の法律又は当該法律に基づく命令の規定により交付された書類であって、当該閲覧申請者が本人であることが確認できるもの
代理人申請の場合
代理人申請の場合の追加の提示又は提出書類
イ 未成年者又は成年被後見人の法定代理人省略
ロ 配偶者及び4親等以内の親族(納税者が個人である場合に限る。)
戸籍謄(抄)本、住民票の写し(申請日前30日以内に発行されたものに限る。)又は健康保険等の被保険者証等で本人との親族関係が確認できるもの
ハ 納税管理人省略
ニ 税理士、弁護士、行政書士
資格士業の証明書(税理士証票、弁護士の身分証明書、行政書士証票)(注1参照)
(注) 行政書士については、その業務として作成できる書類(石油ガス税等に係るもの)に限る。ホ 法人の役員又は従業員
国税庁Hp( https://www.nta.go.jp/law/jimu-unei/sonota/050301/01.htm )より一部抜粋
役員又は従業員の地位を証する書類
代理人申請の場合は印鑑証明書も必要
個人(所得税)の場合は、個人の印鑑証明。
会社(法人税)の場合は、法人の印鑑証明です。
法人の場合は、法務局で取ればいいんだよな。
印鑑証明書の日付に注意
ただ、印鑑証明書の日付が、申請日前30日以内に発行されたものじゃなきゃいけないんです。
銀行関係に提出するときでも3か月とかだろ!
理由はよくわかりませんが、とにかく厳しいんです。
コピーはダメ、スマホで撮るのもダメ
ちなみに、スマホで撮るのもダメです。
目に焼き付けて帰れって?
5 申告書等のコピーの交付等について
申告書等のコピーの交付等(コピーの交付、カメラ撮影、スキャナーによる読み取り)は、原則とし て、下記の理由から実施いたしません。 同様の趣旨から、閲覧して書き写した内容等が原本と相違ないことを証明するといったことも行って おりません。
・ 本サービスは申告書の作成等に資するために実施しており、閲覧により当該目的を達成で きること
・ 申告書等の写しを交付する場合、目的外に当該写しを流用されることを防止できないこと (あくまでも行政目的の範囲内で実施するものであり、利用目的を問わずに実施するもので はないこと)
・ (融資を受けるためといった)個人又は法人に固有の目的のために謄写費用や事務量を負 担することは公平性の観点から制約があること
同様の趣旨から、閲覧して書き写した内容等が原本と相違ないことを証明するといったことも行っておりません。
国税庁 「 申告書等閲覧サービスの実施について 」より
相続の場合なんかは、もっと面倒ですよ。
相続の場合の申請については、次回お話させていただきます。
まとめ
・申告書閲覧サービスは、申告書作成に必要な場合に、過去の申告内容等を閲覧できるサービスのこと
・無料で利用できる
・申請は窓口のみ
・本人申請は、申請書と本人確認書類が必要
・代理人申請は、申請書と本人確認書類に委任状と印鑑証明も必要(代理人の区分によっては不要の場合もある)
・過去の申告内容のコピーはもらえない、スマホで撮るのもダメ。